【CMS】無料で使えるWix(ウィックス)とは?使い方やワードプレスとの違い
最近、多くの企業がビジネスを強化するためにCMS(Customer Relationship Management)ツールを活用しています。
その中で話題になっているのが、無料でハイクオリティなサイト作成ができるwix.com(ウィックス)です。
本記事では、Wixについてや使い方、ワードプレスとの違いについて徹底的に解説していきますので、ぜひ最後までご覧下さい。
Wix(ウィックス)とは
Wix.comは、2006年にイスラエルで設立されたCMS/ウェブ開発用プラットフォームです。
全世界で数千万人以上のユーザーが利用しており、そのユーザーフレンドリーな機能と多種多様なデザインテンプレートで非常に評価が高いです。
世界でのWixのシェア率
Wixは世界的に広く利用されているウェブサイトビルダーの1つです。
他のCMSなどに比べると少し劣る部分もありますが、利用者は変わらず一定数いる印象です。
市場シェアは、他のwebサイトビルダーやプラットフォームとの競争によって影響を受けるため、シェア率は時期や地域によって異なりますが、世界での人気は変わらずで、CMSを使用している全Webサイトの3.7%はWixで作られており、世界の全Webサイト比率で言うと2.5%になります。※2023年7月調べ
Wixの特徴
Wixは、プロのwebデザイナーだけでなく、ビジネスオーナーや個人ユーザーでも、プロ顔負けのwebサイトを簡単に作成できます。
これは、Wixが提供するドラッグ&ドロップ型のウェブサイトビルダーによるもので、これを使えばプログラミング(HTMLやCSS)の知識を持たない人でも、ハイクオリティなwebサイトを作成することができます。
以下、Wixの主な特徴です。
- ドラッグ&ドロップ形式でサイトが作れる
- デザインテンプレートの数が豊富にある
- App Marketで必要な機能を追加できる
- レスポンシブ対応している
- eコマースサイトを作ることもできる
- CRM機能を備えている
- 高いセキュリティ対策がされている
ドラッグ&ドロップ形式でサイトが作れる
Wixのビルダーは直感的で、ユーザーが要素をドラッグして配置するだけでwebサイトを作成できます。
これにより、コーディングの知識がなくてもプロフェッショナルなデザインのサイトを構築することができます。
デザインテンプレートの数が豊富にある
Wixは、多種多様な業界や目的に合わせた500以上のデザインテンプレートを提供しています。
これらのテンプレートは全てカスタマイズ可能で、ユーザーのニーズに合わせて変更することができます。
App Marketで必要な機能を追加できる
WixのApp Marketでは、様々なアプリケーションや拡張機能を簡単に追加できます。
これにより、eコマース機能、写真ギャラリー、メールマーケティングツール、SEO対策ツールなど、ウェブサイトにさらなる機能を追加することが可能です。
レスポンシブ対応している
Wixのサイトはモバイルフレンドリーであり、スマートフォンやタブレットなどのデバイスでも適切に表示されます。
また、モバイルビューをカスタマイズすることもできます。
eコマースサイトを作ることもできる
Wixでは、オンラインストアを簡単に設定して商品を販売することができます。
支払いゲートウェイの統合、在庫管理、注文追跡など、eコマースに必要な基本機能が揃っています。
CRM機能を備えている
顧客情報の管理、メールマーケティング、リード管理など、ビジネス運営に必要なCRM機能もWix内で利用することができます。
CRM(Customer Relationship Management)機能とは、顧客情報の管理、顧客とのコミュニケーションの追跡、営業機会の管理、マーケティングキャンペーンの実施、サービス提供のサポートなど、顧客との関係を改善し、最適化するための一連のツールやプロセスのことを指します。
高いセキュリティ対策がされている
Wixは、ユーザーデータを保護するために高いセキュリティ標準を維持しています。
SSL証明書が全てのサイトに自動的に提供され、安全なブラウジング環境が確保されています。
Wixで作成できるサイトの種類
Wixは、さまざまなビジネスツールと統合が可能です。
例えば、オンライン予約システム、eコマース、ブログ、CRMツールなど、ビジネス運営に必要な多くの機能を提供しています。
その柔軟性により、Wixではさまざまな種類のウェブサイトを作成することが可能です。
以下、Wixで作成できる主なウェブサイトの種類です。
- ビジネスウェブサイト
- 会社情報やサービス詳細を掲載可能。
- eコマースサイト
- オンラインでの商品販売と管理が可能。
- ブログ
- 個人の記事投稿やコメント管理ができる。
- ポートフォリオサイト
- 芸術作品やデザイン展示用のサイトが作成できる。
- イベントサイト
- イベント詳細公開とチケット販売が可能。
- 教育ウェブサイト
- オンラインコース提供や教育資源共有が可能。
- 非営利組織のウェブサイト
- 活動内容やミッション、寄付情報公開が可能。
上記の通り、Wixではほとんどのホームページが作成可能です。
Wixを使って作られたサイト例
Wixはその使いやすさと高いカスタマイズ性から、多くのユーザーによって様々な種類のwebサイトが作成されています。
以下に、実際にWixを使用して作られたwebサイトの一部をご紹介します。
Wendy Ju
受賞経験もあるグラフィックデザイナーウェンディという方のポートフォリオサイトです。
URL: Wendy Ju
Animal Music
「Animal Music」のホームページは、音楽に特化したwebサイトです。
シンプルでミニマリストなデザインが特徴で、webサイトに入ると、視覚的に魅力的なアニメーションを見ることができます。
URL: Animal Music
Izzy Wheels
「Izzy Wheels」のwebサイトは、車椅子用のアートフルなホイールカバーを提供するブランドのwebサイトです。
このwebサイトは、カラフルで鮮やかなデザインが特徴であり、ユーザーに魅力的な視覚体験を提供してくれます。
URL: Izzy Wheels
Jennifer Lopez
女優や歌手、プロデューサーとして活動しているジェニファーロペスのホームページ。こちらもWIXで作成されています。
URL: Jennifer Lopez
MANALU
MANALU(マナナル)のWebサイトもWIXで作成されています。
映画「アクアマン」で一躍有名になった俳優のジェイソン・モモアが発案したマナナルは、「無限にリサイクル可能な」アルミボトル入りの水を販売しています。
URL: Mananalu
Wixのメリット・デメリット
以下、Wixのメリット・デメリットです。
Wixのメリット
- 初心者でも使いやすい
- デザインテンプレートが豊富にある
- 機能が充実している
- SEOとレスポンシブに対応している
- CRM機能が利用できる
初心者でも使いやすい
Wixの一番のメリットはその使いやすさです。
直感的なドラッグ&ドロップ式エディターを使えば、初心者でも簡単にwebサイトを作成できます。
デザインテンプレートが豊富にある
Wixは500以上のデザインテンプレートを提供しており、ビジネスや個人のブランドイメージに合ったウェブサイトを作成することができます。
機能が充実している
WixのApp Marketを利用すれば、eコマース機能、ブログ機能、メールマーケティングなど、webサイトに必要な機能を追加することが容易です。
SEOとレスポンシブに対応している
WixはSEO対策ツールを提供しており、また、作成したwebサイトはモバイルデバイスに対応しています。
これにより、SEO対策とモバイルフレンドリーなwebサイト作成が可能です。
CRM機能が利用できる
WixのCRM機能を使用すれば、顧客情報の管理やメールマーケティング、リード管理など、ビジネス運営を一元的に行うことができます。
Wixのデメリット
- サイトの移転が難しい
- 高度なカスタマイズには限界がある
- 無料プランの制限が多い
サイトの移転が難しい
Wixで作成したwebサイトを他のプラットフォームに移転するのは難しいです。
これは、Wixのプラットフォームが独自のものであるため、他のホスティングサービスに直接移行することができないからです。
高度なカスタマイズには限界がある
Wixは直感的で使いやすい一方で、高度なカスタマイズや特殊な機能を求める場合、一部制限があります。
特に、高度なプログラミングを必要とする場合、他のCMS(例えばWordPress)の方が適している場合があります。
無料プランの制限が多い
Wixの無料プランは非常に制限が多く、商用利用には基本的には適していません。
独自ドメインの使用や広告の非表示、高度なeコマース機能などを利用するためには、有料プランへのアップグレードが必要です。
Wixの無料プランと有料プランの違い
以下Wixの無料プランと有料プランの違いです。
無料と有料プランの比較表
項目 | 無料プラン | 有料プラン |
---|---|---|
価格 | 無料 | 月額500円〜 |
広告表示 | Wix広告が表示される | 広告なし |
ドメイン | Wixのサブドメイン | 独自ドメイン |
ストレージ | 制限付き | 制限付き(通常より多い) |
帯域幅 | 制限付き | 制限付き(通常より多い) |
プレミアム機能 | 限定的 | いくつかのプレミアム機能 |
オンラインストア | ❌ | 一部プランで可能 |
サポート | 基本的なサポート | 優先サポート(プランによる) |
Wixの無料プラン
Wixの無料プランは、初心者の方でも手軽にwebサイト作成を開始できるためのプランです。
基本的なウェブサイト構築ツールとホスティングといった基本的な機能を利用できますが、Wixのブランド広告が表示され、独自のドメイン名を使用することはできません。
価格 | 広告表示 | 独自ドメイン | 帯域幅 | ストレージ |
---|---|---|---|---|
無料 | あり | × | 1GB | 500MB |
具体的には以下のような特徴があります。
- Wixブランドの広告表示がされる
- Wixドメインを使用
- 500MBのストレージ
- 1GBの帯域幅
- 無料プランだと機能に制限がある
Wixブランドの広告表示がされる
無料プランでは、webサイトのページ上部と下部にWixの広告が表示されます。
Wixドメインを使用
無料プランを使用している場合、ウェブサイトのURLは、”username.wixsite.com/siteaddress“という形式になります。
※「username」はご自身のユーザー名、「siteaddress」は作成するサイトのアドレスです。
500MBのストレージ
無料プランでは、ウェブサイトのデータを500MBまで保存できます。
これにはテキスト、画像、ビデオなどが含まれます。
1GBの帯域幅
webサイトの訪問者があなたのサイトを見るために使用できるデータは1GBまでとなります。
これには画像の表示、動画の再生などが含まれます。
無料プランだと機能に制限がある
Wixの無料プランは基本的な機能を提供しますが、一部制限も存在します。
具体的には、以下のような制限があります。
- 独自ドメインの使用不可
- 無料プランでは、独自ドメイン(例:”www.yourwebsite.com”)を使用することはできません。
- 高度な機能の制限
- SEOツールの一部やeコマース機能、広告を取り除く機能などは、有料プランでしか利用できません。
Wixの無料プランは初心者がウェブサイト作成を始めるための入門プランとして最適ですが、よりハイクオリティなwebサイトを作成したい場合や、独自ドメインを使用したい場合、広告を削除したい場合は、有料プランを検討することをおすすめします。
Wixの有料プラン
価格 | 広告表示 | 独自ドメイン | 帯域幅 | ストレージ |
---|---|---|---|---|
プランによる | × | 初年度無料で 利用可能 | 2GB〜 | 3GB〜 |
Wixの有料プランでは、ビジネスニーズに合わせた3つのプランを提供しています。
以下、有料プランの詳細です。
- ホームページプラン
- 一般的なホームページ制作はこちら
- ビジネス&eコマースプラン
- ビジネス用のホームページやネットショッピングならこちら
- エンタープライズプラン
- 大規模サイトはこちら
ホームページプラン
- ドメイン接続(500円/月)
- Wixのロゴは表示されたままですが、登録済みのドメインを利用可能。
- ベーシックプラン(900円/月)
- 個人用途に適した基本プラン。Wixのブランド広告が削除され、独自のドメイン名を使用可能。
- アドバンスドプラン(1,500円/月)←筆者のおすすめ!
- フリーランサーや起業家に最適。より多くのストレージ容量といくつかのビジネス向けツールが利用可能。
- VIPプラン(2,700円/月)
- ホームページプランでは最上級のプラン。24時間対応のサポートでは優先的にサポート対応。より多くのストレージ容量を利用可能。
ビジネス&eコマースプラン
- ビジネス(1,800円/月)
- Eコマース機能が備わっており、ビジネス向けの高度機能なツールを利用することが可能。ネットショップをしたい方におすすめ。
- ビジネスプラン(2,700円/月)←筆者のおすすめ!
- Eコマース機能は当然備わっており、その他高機能なツールを利用可能。企業やフリーランスにおすすめ。
- ビジネスVIP(3,800円/月)
- ビジネス&eコマースプランでは最上級のプラン。ほとんどの機能を制限がなく利用可能。
エンタープライズプラン
- 価格は非公開のため直接問い合わせる必要があります。
Wixの始め方と使い方
ここでは実際にWixを始める方法を解説していきます。
まずはWixで無料アカウント登録をしよう
まずは、Wixのアカウントに新規登録する必要があります。以下、具体的な手順です。
- Wixにサインアップする
- 基本情報を設定する
- webサイトの目的を選択する
- プランを選択する
- アカウント設定を保存する
1. Wixにサインアップする
まずはWixの公式サイトにアクセスし、「無料で始める」をクリックします。
既にGoogleやFacebookのアカウントがある場合は、それらを使用してサインアップすることも可能です。
それ以外の場合は、メールアドレスとパスワードを入力して新しいアカウントを作成します。
2. 基本情報を設定する
アカウントを作成したら、基本的なプロフィール情報(名前、連絡先情報など)を設定します。
これらの情報は、お問い合わせフォームやメールマーケティングなどで使用されます。
3. webサイトの目的を選択する
アカウント設定後、Wixはあなたのウェブサイトの目的を尋ねてきます。
たとえば、「ブログを開始する」、「写真を共有する」、「商品を販売する」などのオプションがあります。
これはWixが提供するテンプレートや機能をあなたの目的に合わせてフィルタリングするためのものです。
4. プランを選択する
このステージでは、無料プランを選ぶか、それとも有料プランのいずれかを選ぶかを決定します。
まずは無料プランから始めて、後から必要に応じて有料プランにアップグレードすることも可能です。
5. アカウント設定を保存する
全ての情報を入力したら、設定を保存します。これでWixアカウントの設定は完了です。
Wixの具体的な使い方
アカウントの設定が終わったら、次にサイト作成していきます。
サイト制作における基本的な使い方は以下になります。
- 新規プロジェクト開始
- テンプレート選択
- サイトエディターでカスタマイズ
- サイト設定
- ページの追加・編集
- アプリ追加
- 公開
1.新規プロジェクト開始
ログイン後、ダッシュボードで「新規サイトを作成」をクリックします。
2.テンプレートを選ぶ
次に、ビジネスや個人のニーズに最適なテンプレートを選択します。
Wixは多種多様な業種や目的に合わせた500以上のテンプレートを提供しています。
自分の好みやブランドイメージに合わせてカスタマイズ可能です。
3.ウェブサイトエディタを使用する
テンプレートを選択したら、Wixのサイトエディターを使ってサイトをカスタマイズします。
このエディターはドラッグ&ドロップ式で、テキストボックスや画像、ビデオ、その他の要素を自由に配置できます。
また、各要素のサイズや色、フォントを独自に調整することも可能です。
4.ページの追加・編集
上部メニューの「ページ」から新しいページを追加したり、既存のページを編集したりできます。
5.必要に応じてアプリを追加する
Wixの「App Market」を利用して、ウェブサイトに必要な追加機能(メールマーケティングツールやソーシャルメディアフィードなど)を追加できます。
例えば、ブログ機能や予約システム、オンラインストアなど、必要な機能を追加してウェブサイトを強化できます。
6.サイト設定
サイトエディターの上部メニューから「設定」をクリックし、サイトのタイトル、言語、SEO設定などを指定します。
Wixでは、SEOウィザードを使用してウェブサイトの検索エンジン最適化を行うことができます。
7.ウェブサイトを公開する
最後に、ウェブサイトのプレビューを確認し、問題がなければ公開ボタンをクリックしてウェブサイトを公開します。
公開後も、エディタを使用していつでもウェブサイトを更新・編集することができます。
以上が、Wixを使用してwebサイトを作成する基本的な手順です。これらの手順を踏むことで初心者でも簡単に美しいwebサイトを作成することができます。
WixとWordPressの違い
WixとWordpressの比較表
Wix | WordPress | |
使いやすさ | ◎ | △ (初心者にはやや難しい) |
デザインとカスタマイズ可能性 | ○ 500以上のテンプレート | ◎ 無数のテーマとプラグイン |
eコマース機能 | ○ (有料版) | ◎ (WooCommerceなど) |
SEO | ○ (有料版) | ◎ |
価格 | 無料プランと 複数の有料プランあり | 利用は無料 |
独自ドメイン | ○ (有料版) | × |
メンテナンス | ◎ | ○ (設定すれば自動) |
Wix
Wixは初心者向けで使いやすく、全てが一つのプラットフォームに統合されたドラッグアンドドロップのウェブサイトビルダーです。
月額料金で提供され、追加のメンテナンスやカスタマイズについて心配する必要がありません。
WordPress
WordPressは柔軟性とカスタマイズ性が高く、幅広いテーマとプラグインを通じて様々な機能を追加できます。
基本は無料ですが、ホスティングやプレミアム機能には追加費用がかかる場合があります。
技術的な知識がより必要ですが、カスタマイズの自由度は格段に高いです。
まとめ
Wixは、そのユーザーフレンドリーなインターフェースと多種多様なデザインテンプレートにより、初心者から経験豊富なデザイナーまで、幅広いユーザーに愛用されています。
しかし、高度なカスタマイズや複雑なeコマース機能、詳細なSEO設定が必要な場合、他のプラットフォーム(例えばWordPressなど)がより適している場合もありますので、各プラットフォームの特性を理解し、自分のビジネスやプロジェクトのニーズに最適なものを選択することが重要です。