拡張子webp(ウェッピー)とは?メリット・デメリットや他の拡張子との違いを比較
インターネットの世界がますます画像中心のコンテンツへと移行していく中で、webp(ウェッピー)という画像形式が注目を集めています。
webp(ウェッピー)の効率的な圧縮性能や多機能性が評価されつつも、その活用法を理解している人はまだ多くありません。
本記事では、webp形式の基本概念から、そのメリット・デメリット、さらには他の拡張子との違いを詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。
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拡張子webp(ウェッピー)とは
webp(ウェッピー)は、Googleが開発した画像形式の一つで、静止画と動画の両方をサポートしています。
webp形式の最大の特長はその高い圧縮性能です。
webpはJPEGやPNGといった他の画像形式に比べて、ファイルサイズを大幅に小さくできる一方で、高い画像品質を維持することが可能です。
この高い圧縮性能により、webp形式の画像を用いることで、ウェブページのロード時間を短縮することができ、ユーザーエクスペリエンスの向上が期待できます。
また、小さいファイルサイズはデータ転送量の削減にもつながり、特にモバイル環境などで有効です。
現在webpに対応しているブラウザ
全てのブラウザがwebpをサポートしているわけではありませんが、現在ではほとんどのブラウザでサポートされています。
※2024年現在はIEを除くすべてのブラウザで対応しています。
拡張子webp(ウェッピー)のメリット・デメリット
以下、webpの主なメリットとデメリットです。
webp(ウェッピー)のメリット
webpの最大のメリットはその効率性と柔軟性です。
同じ画像品質を保ちつつ、より小さいファイルサイズを実現できるため、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させ、ローディング時間を短縮することが可能です。
以下webpのメリットです。
- ページの読み込み速度が向上する
- 画像の品質を維持できる
- モバイルフレンドリーな拡張子
- 透過とアニメーションの作成が可能
- ほとんどのブラウザでサポートされている
- 検索エンジン最適化(SEO)
- webpから他の拡張子に変換することもできる
ページの読み込み速度が向上する
webpは、他の画像フォーマットに比べて圧縮率が高く、小さなファイルサイズで画像を保存できます。
これにより、webページの読み込み速度が高速化され、ユーザーがサイトにアクセスする際の待ち時間が短縮されます。
画像の品質を維持できる
webpは、高い圧縮率を提供しながらも、画像の品質を劣化させずに保存できます。
これにより、ウェブサイトの画像は鮮明で詳細な表示を保ち、ユーザーにより良い視覚的な体験を提供します。
モバイルフレンドリーな拡張子
webp形式の画像は、モバイルデバイスでの表示に最適化されています。
小さなファイルサイズにより、モバイルネットワークのデータ使用量が削減され、ユーザーがウェブページをスムーズに閲覧できます。
透過とアニメーションの作成が可能
webpは、透明な背景や半透明の画像をサポートしています。
また、アニメーションGIFのようなフレームアニメーションも可能です。
これにより、ウェブデザインやマーケティングにおいて、魅力的でインタラクティブなコンテンツを作成することができます。
ほとんどのブラウザでサポートされている
webpは、多くの主要なウェブブラウザでサポートされています。
これにより、webp形式の画像を使用してサイトを構築しても、ほとんどのユーザーが正しく表示できます。
クロスブラウザの互換性は、ユーザーの満足度や検索エンジンの評価に重要です。※例外もあり
検索エンジン最適化(SEO)
webpを使うことにより、ページの読み込み速度が向上し、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
Googleなどの検索エンジンは、ページの読み込み速度を評価し、ランキングに影響を与える場合があります。
webpから他の拡張子に変換することもできる
webp形式の画像は、必要に応じて他の画像形式(JPEGやPNGなど)に変換することができます。
これにより、古いブラウザや一部の環境でwebpがサポートされていない場合でも、webpからjpegやpngに変換して使用することができます。
webp(ウェッピー)のデメリット
webpの使用はメリットだけあるわけではありません。
- 古いブラウザでのサポートに制限がある
- キャッシュが機能しない場合もある
- 変換ツールが限られている
- クローラへの影響がある場合がある
以下、webpを使用した場合の主なデメリットです。
古いブラウザでのサポートに制限がある
webpは、すべてのウェブブラウザで完全にサポートされているわけではありません。
一部の古いバージョンのブラウザや特定のプラットフォームでは、webp形式の画像が正しく表示されない可能性があります。
※2024年現在はIEを除くすべてのブラウザで対応しています。
キャッシュが機能しない場合もある
webp形式の画像を使用すると、一部のキャッシュが正しく機能しない場合があります。
これにより、webサイトのパフォーマンスやキャッシュの効果に悪影響を及ぼす可能性があります。
変換ツールが限られている
webp形式の画像に変換する場合、利用できるツールが限られている場合があります。
例えばPhotoshopでは変換可能ですが、IllustratorやXDでの書き出しはまだ対応していません。
クローラーへの影響がある場合がある
確かにwebp形式の画像を使用することでウェブページの読み込み速度が高速化し、SEOにいい影響を与えますが、検索エンジンのクローラーにとって理解しやすいわけではありません。
一部の検索エンジンは、webp画像を適切にクロールできない場合があります。
JPG、PNG、GIFなどの他拡張子との比較
比較的普及しているJPEGやPNGと比べると、webpは高い圧縮率を持ちつつも、同等の画像品質を維持できるといった点で優れています。
ただし、対応していないブラウザやソフトウェアがまだ存在するため、使用する状況によってはJPEGやPNGの使用を検討することも必要です。
JPG、PNG、GIFなどの他拡張子との比較表
以下は、webpと他の一般的な画像フォーマット(JPEG、PNG、GIF)との比較表です。
webpとJPEG、PNG、GIFの比較表
特徴 | webp | JPEG | PNG | GIF |
圧縮効率 | 高い | 標準的 | 標準的 | 低い |
画質維持 | 高い | 可能 | 高い | 低い |
圧縮方法 | 非可逆圧縮 | 非可逆圧縮 | 可逆圧縮 | 可逆圧縮 |
透過 | ◯ | × | ◯ | × |
アニメーション | ◯ | × | × | ◯ |
ブラウザサポート | 主要ブラウザで◯ | 主要ブラウザで◯ | 主要ブラウザで◯ | 主要ブラウザで◯ |
互換性 | 他の形式に変換可能 | 互換性が広い | 互換性が広い | 互換性が広い |
ファイルサイズ | 小さめ | 中程度 | 大きめ | 中程度 |
色 | 1670万色以上 | 1670万色以上 | 256~1670万色以上 | 256色 |
JPG、PNG、GIFなどの他拡張子の画質とファイルサイズ
同じ画像をそれぞれの形式(WEBP、JPEG、PNG、GIF)で保存した場合の画像とファイルサイズを比較していきます。
WEBPに変換した画像とファイルサイズ
JPEG画像の場合
JPEG(Joint Photographic Experts Group)は、画像ファイル形式の一つで、その特性から特に写真の保存と共有に広く使われています。
JPEGは”ロス”圧縮技術を使用しているため、画像を保存する際には一部のデータが失われる可能性がありますが、その一方で大きな画像を比較的小さいファイルサイズで保存することが可能です。
そのため、高解像度の写真や色豊かな画像の保存に最適です。
JPEGに変換した画像とファイルサイズ
PNG画像の場合
PNG(Portable Network Graphics)は、画像ファイル形式の一つで、画像の”ロスレス”(データが失われない)圧縮と透明性のサポートが特徴です。
つまり、PNG形式で保存された画像は、再度開いたり編集したりしても元の画像の品質が維持されます。
加えて、透明性のサポートにより、背景が透明な画像を作成することができます。
これらの特性から、ウェブでの使用に適しており、ウェブデザインやアイコン、グラフィックなどでよく用いられます。
PNGに変換した画像とファイルサイズ
GIF画像の場合
GIF(Graphics Interchange Format)は、ビットマップ画像形式の一つで、256色までのインデックスカラーと簡単なアニメーションをサポートすることが特徴です。
つまり、色数が少ない画像や、短いアニメーション(通常は秒単位)を作成するのに適したフォーマットです。
特にウェブ上での利用において、そのファイルサイズの小ささとアニメーション機能は非常に有用であり、広く使用されています。
GIFに変換した画像とファイルサイズ
Webp → 1.7MB
JPG(JPEG) → 4.6MB
PNG → 27.5MB
GIF → 9.6MB
各拡張子の画像を比較してみると、webpに変換してもさほど画質が他の拡張子との差はないのにも関わらず、ファイルサイズが大幅に縮小されていることがわかります。
webpに変換できる4つの方法
ここでは大まかに4つの方法を紹介します。
- Squooshで変換
- サルワカ道具箱で変換
- Photoshopを使う
- コマンドラインで変換
Squooshで変換
- Squooshにアクセスし、画像を選択。
- 右側の「Format」で「WebP」を選択し、「Quality」を調整。
- 「Done」をクリックし、「Download」で保存。
サルワカ道具箱で変換
- サルワカ道具箱にアクセス
- ファイルを選択かドラッグ&ドロップ
- 「WEBPをダウンロード」をクリック
- ダウンロード完了
Photoshopを使う
Photoshopを用いてwebp形式に変換する方法は、Adobeの公式サイトからwebpプラグインをダウンロードし、Photoshopにインストールするというものです。その後、画像を保存する際にwebp形式を選択すれば、変換が可能となります。
以前はWebPShopというプラグインをインストールしなければなりませんでしたが、Photoshop(23.2)以上であればデフォルトでwebpをダウンロードすることができます。
コマンドラインで変換
ターミナルに以下のコマンドを入力。
1cwebp [変換元のwebpファイル名] -o [変換後のファイル名].[変換後の拡張子]
例えば、”image.jpg” を “image.webp”に変換する場合は、以下のようになります。
1cwebp image.jpg -o image.webp
それぞれの詳しい変換方法については、拡張子webp(ウェッピー)をjpegやpngから変換する方法。画像付きで解説でも解説していますので、ぜひそちらをご覧ください。
webpをHTMLで書く方法
webpをHTMLに記述する方法は主に2通りあります。
それぞれの書き方についてみていきましょう。
他の画像形式と同じ方法で記述
1<img src="images/example.webp" alt="画像の説明">
HTMLでWebP画像を表示させる方法は、他の画像形式を表示させるときとほとんど同じです。
<img>
タグを使用して、src
属性に画像のURLを指定します。
WebP画像を表示させるには、画像のファイル形式が.webp
であることを確認します。
ただし、すべてのブラウザがWebPをサポートしているわけではありません。
WebPに対応していないブラウザに対しては、<picture>
タグと<source>
タグを使って記述することが推奨されています。
pictureタグとsourceタグを使って記述
1<picture>
2 <source type="image/webp" srcset="images/example.webp">
3 <img src="images/fallback.jpg" alt="画像の説明">
4</picture>
HTMLにおいて、<picture>タグと<source>タグを使用してWebP画像を読み込む方法は上記のようになります。
まず、<picture>
タグを開始タグとして書きます。
次に、<source>
タグを使用して、WebP形式の画像を指定します。
<source>
タグの中にはtype
属性で画像の形式を、srcset
属性で画像のURLを指定します。
最後に、フォールバックとして使用する画像を<img>
タグで指定します。
フォールバックとはWebPをサポートしていないブラウザに対する対策です。
サポートしていないブラウザは<source>
タグを無視し、<img>
タグに指定された画像を表示します。
まとめ
画像形式の一つであるwebpは、その効率性と高画質が特徴であり、ウェブサイトのパフォーマンス向上に寄与します。
しかし、全てのブラウザや画像編集ソフトが対応しているわけではないので、使用する際は注意が必要です。
webpへの変換には、Photoshopやオンライン変換ツールを利用することができ、さまざまなニーズに対応できます。